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アファーマティブ・アクション

アファーマティブ・アクションというもの。affirmative:積極的な、action:行動と訳すことがでる。

アメリカ政府の政策の一つであった。差別により他の集団と比べて著しく不平等な状態に置かれる場合がある。その不平等の格差をなくすための積極的な優遇措置のことをアファーマティブ・アクションと言う。
例えば、貧富の格差は学ぶ機会がないために職に就けないことによる。職に就けないから貧しく、学ぶことができないという悪循環から抜け出すために、学ぶ機会を積極的に与えようとなった。一定割合(割当制)の黒人の生徒を大学に入学できるように義務づけた。

しかし、問題が起きたのである。黒人の生徒が増え、学ぶ機会は平等に与えられるようになった頃である。アファーマティブ・アクションによって合格した黒人の生徒よりも、高い学力の白人の生徒が不合格となったのである。アファーマティブ・アクションは新しい差別をつくる結果となったのである。

足かせをつけた人とつけていない人がかけっこをするのを想像してみる。アファーマティブ・アクションによって、足かせをつけた人はゴールに近い所からスタートできる。そうではなく、スタートラインは同じにして、走れない原因である足かせをとるようにすればいい。さもなくば、走る努力を忘れさせてしまう。学ぶ機会が同じならばもうアファーマティブ・アクションはいらなくなるのである。

これは、バリアフリーにもいえることなのではないか。

障害者自身が障害者だから手を貸されて当然、と思ったり、健常者が手を差し伸べてあげなくちゃと思ったりしてしまう。もちろんそういう人ばかりではない!本当のバリアフリーは、ゴールに連れてゆくような、甘やかすことではないのではないか。

障害があるのはある一面でしかない。それを社会はすべての面を障害者として扱ってしまう。

01.1.17


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