青い空 aoisora kiyokku@globallink21.com

飢餓

ユニセフのコマーシャルに出てくる子供たちのつぶらな瞳。
なぜ飢えが世界中にはあるのだろうか。その答えを考えたことはありますか。

足りているはずの耕作地で食物をつくらないから?怠け者だから?
いや、つくれないのである。

なぜか?

大国の大富豪たちが仕切る、穀物メジャーをご存じでしょうか。彼らは世界中の穀物を買いつける権利をもっている。大規模な土地を所有し、そこで何を作るかを指示することもできる。

自分はそんなすごい人じゃないから関係ないなんて思っちゃいけない。ほとんど輸入に頼っているにもかかわらず、我々が何ら不自由もなく食にありつき、飽食な時代に暮らせるのは穀物メジャーのおかげである。逆に我々がいるから穀物メジャーはある。

穀物メジャーは何をするのか。ちょっと金がある人に先物取り引きをさせて利益を得ている。リスクが高いのはそのせいである。

穀物市場という経済にのれる人はますます富み、のれない国の人々はますます飢える。

世界中の家畜用の飼料の10分の1が、貧しく飢えている人々のもとに行けば、世界の飢餓は消えてなくなると言われている。

ということは、穀物メジャーが握っている手をちょっとゆるめれば、寄付を訴えるあのつぶらな瞳はなくなるのである。

富める者が吸い上げた穀物を金に換え、そのほんの一部の金を飢える人々のためにと集め、その金で穀物を買って彼らに送るのなら、市場にのせる前に、つまり金に換える前に穀物を分ければいいのに。

なぜ飢える人々は飢えるのか。
土地はある。水だってないわけじゃない。
種がないから。種を買う資本(外貨)がない。
支援に頼っている方が楽である。と考える政治家が被援助国には多いのかもしれない。

援助する側も、される側ももっともっと考えるべきである。
援助は足かせになっている部分をとるだけでいい。あとは自力でがんばってゴールするのを見守るべきである。

肥沃でなく、雨の少ない土地にあった品種改良をしたり、食物の知識を教えたり、貯水タンクを作ったり。

自分で立てるようにならなければ、永遠に援助は終わらない。
まるで、彼らのためではなく富める者たちのための援助である。

なぜなら、善意で集めた金で穀物を買うのだから。

01.1.17


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