青い空 aoisora kiyokku@globallink21.com

精神病

精神病という言葉を耳にした時、何を思い浮かべますか?
近ごろの恐ろしい犯罪を思い出しますか?

現在202万人。60人に1人の割合で精神病患者がいる。
ガン患者は95人に1人であるから、ガン患者よりも多いのである。
しかし、ガン患者は同情され、精神病患者は白い目で見られてはいないだろうか。

ある精神病患者が犯罪を犯すとする。
ある末期がん患者が犯罪を犯すとする。
精神科に通っていたという報道を控えるならば、ガンで病院に通っていたという報道も控えるべきではないだろうか。
逆に言えば「精神病で悩み放火をした。」と、「ガンで悩み放火した。」は、同じように報道されるべきである。
伝えるべきは精神病と犯罪はつながらないということ。

病気にはかっこいいものと、かっこ悪いものがある。といった人がいる。
ガンと言うと同情が集まるかっこいい病気、でも精神病には温かいもののないかっこ悪い病気だと。

精神病は犯罪につながるものではない。
犯罪を犯すよりも、自らを死においやることのほうが多いのである。
不治の病ではなく、恐い人たちでもなく、気味の悪い人たちでもない。
しかし、精神病イコール犯罪という偏見があるために病院に行くことを躊躇してしまう。

精神病は個人のものではなく、社会の病気なのであると思う。
社会の歪みに敏感に気が付きそして傷つき、社会に適応しようと努力している。
しかし、繊細に傷つきやすく、適応できない自分を責めてしまう。

偏見が新しい心の病を作り出してしまうのである。
心の病は人間全員のもの。弱いからではない。

どうか自らを死に追いやらないでください。
そして、周りは偏見を捨て、共に生きる道を作ってゆこう。

01.6.23


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